整式の展開で役立つ公式を学びます。 よく使うものなので覚えましょう。 後で学ぶ因数分解にも役立ちます。
目次
平方公式
平方とは2乗のことです。 最もよく使う公式の一つです。
- \((a + b)^2 = a^2 + 2ab + b^2\)
- \((a - b)^2 = a^2 - 2ab + b^2\)
二つ目の式は,一つ目の式で\(b\)を\(-b\)に置き換えても得られます。
計算例を一つ見ておきましょう。
和と差の積
平方公式と同じくよく使う公式です。
\((a + b)(a - b) = a^2 - b^2\)
計算例を一つ見ておきましょう。
1次式の積
この公式も最もよく使う公式の一つです。
- \((x + a)(x + b)\)
\(\quad= x^2 + (a + b)x + ab\) - \((ax + b)(cx + d)\)
\(\quad= acx^2 + (ad + bc)x + bd\)
ここまでに出てきた公式は後で学習する因数分解でも重要です。 因数分解では右辺⇒左辺の式変形をします。
計算例を一つ見ておきましょう。
3項の平方公式
最後に3項の平方公式を確認しましょう。 使う頻度はそこそこですが,覚えやすい形なので覚えて損はないでしょう。
\(\begin{align}&(a + b + c)^2 \\[5pt]&= a^2 + b^2 + c^2 + 2ab + 2bc + 2ca\end{align}\)
計算例を一つ見ておきましょう。
上の公式で\(2ab + 2bc + 2ca\)という順番で項を並べましたね。 これは出てくる文字の順番が\(a \rightarrow b \rightarrow c \rightarrow a\)というサイクルになるように項を並べたもので,輪環の順といいます。
高校数学でよく出てくる輪環の順ですが,別にこの順にこだわる必要はありません。 この3項はすべて同じ次数なので,色んな並べ方があります。 よく使われるのは,この輪環の順と\(2ab + 2ac + 2bc\)のような辞書順です。
確認問題
次の計算をしてください。
-
\((2x - 3y)^2\)
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\((3x + 5)(5 - 3x)\)
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\((x + 4)(2x - 3)\)
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\((x + 2y + z)^2\)
答え
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平方公式の出番です。
\( \begin{align} &(2x - 3y)^2 \\[5pt] &= (2x)^2 - 2 \cdot (2x) \cdot (3y) + (3y)^2 \\[5pt] &= \textcolor{red}{4x^2 - 12xy + 9y^2} \end{align} \) -
和と差の積の公式が使えます。
\( \begin{align} &(3x + 5)(5 - 3x) \\[5pt] &= (5 + 3x)(5 - 3x) \\[5pt] &= 5^2 - (3x)^2 \\[5pt] &= \textcolor{red}{-9x^2 + 25} \end{align} \) -
1次式の積です。
\( \begin{align} &(x + 4)(2x - 3) \\[5pt] &= 2x^2 + (-3 + 8)x - 12 \\[5pt] &= \textcolor{red}{2x^2 + 5x - 12} \end{align} \) -
3項の平方公式が使えます。
\( \begin{align} &(x + 2y + z)^2 \\[5pt] &= \textcolor{red}{x^2 + 4y^2 + z^2 + 4xy + 4yz + 2zx} \end{align} \)