前回学んだ展開公式をより工夫して使えるようにします。
目次
公式が使える形を探す
せっかく展開公式を学んだので活用していきたいです。 公式が使えそうな形を探すよう心掛けましょう。
例として次の整式の積を計算します。
掛け算する2つの整式をよく見ると,符号が所々違うだけでほとんど同じですね。 こんなときは符号の違いを利用して「和と差の積の公式」が使えます。
符号が同じ項を赤文字,符号が違う項を青文字で塗ると次のようになります。
そこで符号が同じ項を\(A = \textcolor{red}{x^3 + 3x}\),符号が違う項を\(B = \textcolor{blue}{x^2 - 5}\)とまとめてみると この整式の積は次のように簡単に計算できます。
同じ形をまとめる
式の中で共通する部分をまとめると計算しやすくなる場合があります。 下の例で確認してみましょう。
赤文字箇所をひとまとめに扱ったので1次式の積のように計算できました。
いったん\(A = x^2 + 3x\)のように共通部分をまとめてから計算しても良いですね。
確認問題
次の計算をしてください。
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\((x^3 + x^2 - x - 2)(x^3 - x^2 + x - 2)\)
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\((x^2 + 3x + 2)(x^2 + 3x - 3)\)
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\((2x + 3)^2(2x - 3)^2\)
答え
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符号違いのよく似た整式の積なので和と差の積の公式を活用できそうです。 \(A = x^3 - 2\),\(B = x^2 - x\)とおくと計算しやすいです。
\( \begin{align} &(x^3 + x^2 - x - 2)(x^3 - x^2 + x - 2) \\[5pt] &= (A + B)(A - B) \\[5pt] &= A^2 - B^2 \\[5pt] &= (x^3 - 2)^2 - (x^2 - x)^2 \\[5pt] &= (x^6 - 4x^3 + 4) - (x^4 - 2x^3 + x^2) \\[5pt] &= \textcolor{red}{x^6 - x^4 - 2x^3 - x^2 + 4} \end{align} \) -
共通部分をまとめて,1次式の積のように計算できます。\(A = x^2 + 3x\)とおいて計算します。
\( \begin{align} &(x^2 + 3x + 2)(x^2 + 3x - 3) \\[5pt] &= (A + 2)(A - 3) \\[5pt] &= A^2 - A - 6 \\[5pt] &= (x^4 + 6x^3 + 9x^2) - x^2 - 3x - 6 \\[5pt] &= \textcolor{red}{x^4 + 6x^3 + 8x^2 - 3x - 6} \end{align} \) -
計算順序を工夫することで,楽に計算できます。
\( \begin{align} &(2x + 3)^2(2x - 3)^2 \\[5pt] &= \{(2x + 3)(2x - 3)\}^2 \\[5pt] &= (4x^2 - 9)^2 \\[5pt] &= \textcolor{red}{16x^4 - 72x^2 + 81} \end{align} \)