前回よりもう少し難しい因数分解に挑戦します。 考え方を身に付けていきましょう。
目次
同じ形をまとめる
整式中の同じ形をひとまとめに扱うことで因数分解できることがあります。 次の例を見てください。
この整式は4次式ですが,赤文字部分をひとまとめに扱い因数分解できました。 次のように\(x^2 + 3 = t\)とおくと見やすくなります。
このように共通部分を文字でおくと分かりやすいですね。 最後は\(t\)を\(x^2 + 3\)に戻します。 \(t\)の式のまま終わらない様に注意しましょう。
最低次数の文字で整理する
複雑な整式を因数分解するときは最低次数の文字で整理すると良いです。 例として\(a^2 + ab + 3a + 2b + 2\)を因数分解しましょう。
複雑な整式ですが,何とか共通因数を見つけて因数分解したいです。 そこで有効なのが最低次数の文字での整理です。 この整式は\(a\)について2次,\(b\)について1次なので最低次数の\(b\)で整理しましょう。
この整式から共通因数を見つけましょう。 \(b\)の係数\(a + 2\)と定数項\(a^2 + 3a + 2\)に共通因数があれば因数分解できます。
共通因数を見つけるためにまずそれぞれの因数を調べるべきです。 \(a + 2\)はもう因数分解できません。 \(a^2 + 3a + 2\)は\((a + 1)(a + 2)\)と因数分解できます。 両者を見比べると\(a + 2\)という共通因数があることが分かりました!
結局上の整式は次のように因数分解できます。
このように最低次数の文字で整理すると共通因数を見つけやすいです。
確認問題
次の整式を因数分解してください。
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\((x^2 - 3)^2 - 7(x^2 - 3) + 6\)
-
\(a^2 - b^2 + ac + bc\)
答え
-
\(x^2 - 3 = t\)とおくと分かりやすいです。 \(t\)の式のままで終わらないこと,最後まで因数分解することに注意しましょう。
\( \begin{align} &(x^2 - 3)^2 - 7(x^2 - 3) + 6 \\[5pt] &= t^2 -7t + 6 \\[5pt] &= (t - 1)(t - 6) \\[5pt] &= \{(x^2 - 3) - 1\}\{(x^2 - 3) - 6\} \\[5pt] &= (x^2 - 4)(x^2 - 9) \\[5pt] &= \textcolor{red}{(x + 2)(x - 2)(x + 3)(x - 3)} \end{align} \) -
最低次数の文字\(c\)で整理しましょう。
\( \begin{align} &a^2 - b^2 + ac + bc \\[5pt] &= (a + b)c + (a^2 - b^2) \\[5pt] &= (a + b)c + (a + b)(a - b) \\[5pt] &= (a + b)\{c + (a - b)\} \\[5pt] &= \textcolor{red}{(a + b)(a - b + c)} \end{align} \)