平面図形第 1 回

【復習】平面図形の性質

はじめに

これからしばらく平面図形を解説していきますが,まずは中学校で学んだ内容の復習から始めます。 角・多角形・円といった基本的な図形の性質の確認から始めましょう。

本当は全て証明していきたいところですが,長くなってしまいますし,既に中学で扱った内容ですから割愛します。

目次

直線

まず,直線・線分・半直線について確認しておきます。 これらの使い分けができるようにしておきましょう。

どれもまっすぐな線なのですが,直線には端がなく,両側で無限に続きます。 それに対して,線分には両端があります。 例として上図に直線\(\mathrm{AB}\),線分\(\mathrm{CD}\)を載せています。 それぞれ直線\(\mathrm{BA}\),線分\(\mathrm{DC}\)と表しても構いません。

また,半直線は片側だけ端があり,もう片側は無限に続きます。 例として上図に半直線\(\mathrm{EF}\)を載せています。 これは\(\mathrm{FE}\)とは表せません。 必ず端のある側から書いて表します。

例えば三角形の辺は線分であり,直線ではありません。 定義域を実数全体とする関数\(y = x\)のグラフは直線であり,線分ではありません。 定義域を\(0\)以上の実数全体とする関数\(y = x\)のグラフは半直線であり,直線ではありません。

では角に関する性質を見ていきましょう。

角の性質

角について,次が成り立つ。

  1. 対頂角は等しい。
  2. \(1\)つの直線が平行な\(2\)直線と交わるとき,同位角は等しい。 逆も成り立ち,重要
  3. \(1\)つの直線が平行な\(2\)直線と交わるとき,錯角は等しい。 逆も成り立ち,重要

対頂角の確認からしましょう。 次図のように,\(2\)直線が交われば,そこに角ができますね。

このとき,次の緑・赤の角のように向かい合う角を対頂角といいます。 対頂角は等しいです。

次に同位角・錯角について確認します。 \(1\)本の直線が\(2\)本の直線と交わるとき,次図のように\(2\)つの交点ができ,それぞれで角を考えられます。

このとき,次図の同じ色の角同士のように,同じ側にある角を同位角といいます。

また,次図の同じ色の角同士は錯角といいます。 互いに反対側の位置にあり,ちょうど同位角の対頂角が錯角です。

補足 同位角・錯角

たまに誤解されますが,同位角・錯角は,\(1\)直線が交わる\(2\)直線が平行でない場合にも使う言葉です。 上図はまさにその例ですね。

この後確認するように,\(1\)直線が交わる\(2\)直線が平行である場合には,同位角同士,錯角同士は等しくなります。 その印象が強いからか,平行な場合のみに使う言葉だという誤解が見られます。

同位角・錯角が重要な役割を果たすのは,次のように\(1\)直線が交わる\(2\)直線が平行である場合です。 ここでは平行な\(2\)直線を\(\ell\)\(\mathcal{m}\)とし,緑の角に対する同位角・錯角も示してあります。

このとき,同位角同士,錯角同士は等しいです。 しかも逆も成り立ちます。 つまり,同位角が等しい,または錯角が等しいことが分かれば,直線\(\ell\)\(\mathcal{m}\)が平行であることも分かります。

三角形

次は三角形に関する性質を確認していきます。 三角形は\(3\)つの辺・角を持つ図形ですね。

三角形の性質

三角形について,次が成り立つ。

  1. 内角の和は\(180^{\circ}\)である。
  2. 外角は,それと隣り合わない\(2\)つの内角の和に等しい。

三角形の内角の和は,いつも\(180^{\circ}\)です。 これを少し確認してみましょう。

\(3\)つの内角に次のように色を付けておきます。 これらの和が\(180^{\circ}\)になることを確認しましょう。

角度の合計を考えるのですから,\(3\)つの角を\(1\)箇所に集めて考えれば良いです。 次のように辺\(\mathrm{BC}\)を点\(\mathrm{C}\)の側に延長し,点\(\mathrm{C}\)を通り辺\(\mathrm{AB}\)と平行な直線を補助線として引きます。

なぜこんな補助線を引くかといえば,「角の移動」のためです。 前項で学んだ通り,平行線を引くことで,青・緑の角と等しい同位角や錯角を見つけることができます。 次図の青い角は等しい錯角であり,緑の角は等しい同位角です。

これで内角が\(1\)箇所に集まり,その和がちょうど半周分である\(180^{\circ}\)になることが分かりました。

さらにこの図を眺めると,角\(\mathrm{C}\)の外角が,ちょうど青と緑の角の和になっていることが分かります。 つまり,外角はそれと隣り合わない\(2\)つの内角の和に等しいわけです。


特別な三角形についても確認しておきましょう。 まずは二等辺三角形と正三角形です。

二等辺三角形と正三角形

二等辺三角形・正三角形は次の性質を持つ。

  1. 【定義】二等辺三角形は,\(2\)辺の長さが等しい三角形である。
  2. 二等辺三角形の\(2\)つの底角は等しい。 逆も成り立ち,重要
  3. 二等辺三角形の頂角の二等分線は,底辺を垂直に\(2\)等分する。 逆も成り立つ。
  4. 【定義】正三角形は,\(3\)辺の長さが等しい三角形である。
  5. 正三角形の内角は全て等しい。 逆も成り立ち,重要

二等辺三角形は次のように\(2\)辺の長さが等しい三角形です。 等しい\(2\)辺の間の角を頂角,他\(2\)つの角を底角といいます。 底角と底角の間の辺は底辺です。

二等辺三角形の底角は,図の通り等しいです。 逆も成り立ち,底角が等しい三角形は,二等辺三角形です。

二等辺三角形の頂角を二等分する直線は,次図のように底辺を垂直に\(2\)等分します。 逆も成り立ち,二等辺三角形の底辺の垂直二等分線は,頂角を\(2\)等分します。

正三角形についても確認しておきましょう。 これは簡単な図形で,\(3\)辺の長さが等しい三角形です。

正三角形の内角は全て等しくなります。 逆も成り立ち,内角が全て等しい三角形は,正三角形です。


直角三角形についても確認しておきましょう。 直角三角形は直角の内角をもつ三角形ですが,次の性質が重要です。

三平方の定理

次のような角\(\mathrm{C}\)を直角とする直角三角形\(\mathrm{ABC}\)を考える。

この直角三角形について,次が成り立つ。

\( \begin{align} \mathrm{AC}^2 + \mathrm{BC}^2 = \mathrm{AB}^2 \end{align} \)

特に次の\(3\)つの直角三角形は,\(3\)辺の長さの比がよく知られています。 覚えておきましょう。

いずれにしても,三平方の定理が成り立っていることが分かると思います。

四角形

次は四角形に関する性質を確認していきます。 まずは重要な四角形である平行四辺形について確認します。

平行四辺形

次のいずれかが成り立つ四角形は平行四辺形である。

  1. 【定義】\(2\)組の対辺がそれぞれ平行である。
  2. \(2\)組の対辺がそれぞれ等しい。
  3. \(2\)組の対角がそれぞれ等しい。
  4. \(1\)組の対辺が平行であり,長さが等しい。
  5. \(2\)本の対角線がそれぞれの中点で交わる。

また当然,平行四辺形はこれら全ての性質を持つ。

\(2\)組の対辺や\(2\)組の対角に注目すると,次の図のようになります。 対辺同士が等しい,または対角同士が等しい四角形は平行四辺形です。

また,対角線がそれぞれの中点で交わる次のような四角形も,平行四辺形です。 他\(4\)つの条件ほど直観的には分かりませんが,しっかり押さえておきましょう。

補足 台形

\(2\)組の対辺がそれぞれ平行である四角形」は平行四辺形ですが,「\(1\)組の対辺が平行である」ことだけを定義とする四角形を台形といいます。


平行四辺形にもう少し条件を足すと,さらに特別な四角形になります。

特別な平行四辺形

特別な条件を満たす平行四辺形として,次のものがある。

  1. 角が全て等しいとき,長方形と呼ぶ。
  2. 辺の長さが全て等しいとき,ひし形と呼ぶ。
  3. 長方形かつひし形であるとき,正方形と呼ぶ。

全ての角が等しいとき,平行四辺形は次図のようになり,これを長方形といいます。 全ての角は直角になります。

全ての辺の長さが等しいとき,平行四辺形は次図のようになり,これをひし形といいます。

全ての角と辺の長さが等しいとき,平行四辺形は次図のようになり,これを正方形といいます。 もちろん全ての角は直角です。


長方形・ひし形について,対角線に関する性質があります。 確認しておきましょう。

長方形・ひし形の性質

長方形・ひし形について,次が成り立つ。

  1. 長方形の対角線の長さは等しい。 一般に逆は成り立たない。
  2. ひし形の対角線は垂直に交わる。 一般に逆は成り立たない。

長方形の対角線を図示すると,次のようになります。 その長さは等しいです。

ひし形の対角線を図示すると,次のようになります。 それらは垂直に交わります。

この長方形・ひし形の対角線に関する性質の逆は,一般には成り立ちません。 しかし,平行四辺形の場合に限れば,逆も成り立ちます。

長方形・ひし形の条件

平行四辺形が次の条件を満たすとき,長方形やひし形になる。

  1. 対角線の長さが等しいならば,長方形である。
  2. 対角線が垂直に交わるならば,ひし形である。

四角形を含む多角形について,もうひとつ次のことを確認しておきます。

多角形の内角・外角の和

\(n\)角形の内角の和は,次の通りになる。

\( \begin{align} 180^{\circ} \times (n - 2) \end{align} \)

また,\(n\)角形の外角の和は,\(n\)によらず次の通りになる。

\( \begin{align} 360^{\circ} \end{align} \)

この内角の和の式が凸多角形(全ての内角が\(180^{\circ}\)未満)について成り立つことは,次図のように多角形を三角形に分割することで分かります。

上図のように,凸\(n\)角形は\(n - 2\)個の三角形に分割できます。 下図を見れば分かる通り,この三角形の内角をすべて合わせると,元の多角形の内角の和が分かります。

\(1\)つの三角形の内角の和が\(180^{\circ}\)であることを使えば,多角形の内角の和の公式が分かります。 外角の和については,確認問題としておきます。

円に関する性質を確認していきましょう。 まず円に関する用語を確認します。

円とは,ある\(1\)点からの距離が等しい点の集まりです。 この基準となる\(1\)点を円の中心といいます。 次図の点\(\mathrm{O}\)は円の中心です。

中心の周りの曲線は円周といいます。 円周上の点はすべて,円の中心との距離が等しいです。 この距離を円の半径といいます。

次図のように,円周上の点から円の中心を通って,反対側の円周まで引いた線分を直径といいます。

円周の長さは直径に比例することが知られています。 その比を円周率といい,\(\pi\)で表します。 円周率はどの円でも一定で,次のような値です。

\( \begin{align} \pi = 3.14159265 \cdots \end{align} \)

次図の赤い部分のように,円周の一部を円弧)といいます。 この図の弧は弧\(\mathrm{AB}\)であり,\(\stackrel{\huge\frown}{\mathrm{AB}}\)と表します。

補足 長短の弧

円周の一部を弧というのなら,上図の黒い部分だって弧\(\mathrm{AB}\)じゃないか!と思うかもしれません。 実際,それは正しいです。

弧の端点を決めると,上図の赤部分のような短い弧(劣弧)と黒部分のような長い弧(優弧)ができます。 どちらも弧\(\mathrm{AB}\)なのですが,数学の解答を書くときは,どちらか分かるようにしましょう。

ここでは,本文では基本的に劣弧を考え,補足で優弧の場合を見ることにします。

また,円周上に両端点をもつ線分をといいます。 先ほどの図に弦\(\mathrm{AB}\)を青色で追加すれば,次のようになります。

弧と弦に対して,次が成り立ちます。

弧と弦

長さの等しい弧に対する弦の長さは等しい。 逆は成り立たない。

これが成り立つのは納得できますね。 逆が成り立たないのは,弦に対する弧には劣弧と優弧があるからです。

次が成り立つことも押さえておきましょう。

弦に関する性質

円の弦に対して,次が成り立つ。

  1. 円の中心直径でない弦の中点を通る直線は,この弦に垂直である。
  2. 円の中心から直径でない弦に下ろした垂線は,この弦を\(2\)等分する。
  3. 直径でない弦の垂直二等分線は,円の中心を通る。

この性質を文字だけで見るとややこしそうですが,どれも上図の状況です。 何が仮定で何が結論なのかが少しずつ違うだけですね。

弦の垂直二等分線が必ず円の中心を通るという事実は,あまり印象にないかもしれませんが,特に作図などで役立ちます。 覚えておきましょう。


もうひとつ,接線について確認しておきましょう。 円の接線とは次の図のように,円と\(1\)点だけを共有する直線です。 共有する\(1\)点(下図では点\(\mathrm{A}\))を接点といいます。

円と接線について,次が成り立つことを思い出しましょう。

円と接線

円の接線は,その接点を通る半径(直径)に垂直である。

逆も成り立ち,円周上の点を通る直線が,その点を通る半径(直径)に垂直であるとき,この直線はこの円の接線である。

ざっくり理解するなら,接線を弦の特殊バージョンだと考えてみましょう。 弦の中点を通る半径(直径)は,その弦に垂直でしたね。 この弦を少しずつ円の中心から遠ざけていくと,接線に近くなります。

弦がほぼ接線になったとき,弦の中点は接点になったと考えられます。 だから接線は,接点を通る半径(直径)と垂直であると考えられるのです。

中心角と円周角

弧や弦の両端は円周上の点です。 この\(2\)点から\(2\)つの半径を考えると,次図のようにその間に角ができます。 これを中心角といいます。 特にこの図の中心角は,弧\(\mathrm{AB}\)に対する中心角や弦\(\mathrm{AB}\)に対する中心角といいます。

補足 優弧に対する中心角

上の図は劣弧に対する中心角ですが,優弧に対する中心角も考えられます。

中心角について,次が成り立ちます。

中心角の性質

弧の長さは,それに対応する中心角に比例する。

中心角によって円周が分割されるイメージができれば,納得のいく内容だと思います。 ここから,等しい円周角に対する弧の長さが等しいことや,長さの等しい弧に対する円周角が等しいことも分かります。


円周上の\(2\)点(弧や弦の両端など)から中心に線分を引けば中心角ができます。 それに対して,弧\(\mathrm{AB}\)を除く円周上の\(1\)点に線分を引けば,円周角ができます。 これを弧\(\mathrm{AB}\)に対する円周角や弦\(\mathrm{AB}\)に対する円周角といいます。

補足 円周角の定義

上で説明した「弧に対する円周角」は,弧上以外の円周上に\(1\)点をとるものでした。 しかし円周角の本来の定義的には,弧上に\(1\)点をとっても良さそうです。 教科書にも「弧上以外から」という文言はないことが多いです。

しかし,多くの教科書・参考書では,暗黙の内に「弧上以外の円周上から\(1\)点をとる」ことになっています。 ここで説明したような円周角の理解をしておいた方が,混乱せずに済むでしょう。

補足 優弧に対する円周角

上の図は劣弧に対する円周角ですが,優弧に対する円周角も考えられます。

円周角と中心角に関しては,次の円周角の定理が重要です。

円周角の定理

円周角と中心角について,次が成り立つ。

\(1\)つの弧に対する円周角は一定である。

\(1\)つの弧に対する円周角は,中心角の半分の大きさである。

円周角の定理は非常に重要ですから,忘れないようにしましょう。

補足 円周角の定理の内容

この内容は,先ほどの補足の通り,弧に対する円周角をとるときに,弧上以外から円周上の\(1\)点を選ぶことを前提とした書き方です。 もし弧上から\(1\)点を選んで円周角をとった場合,同じ弧に対しても円周角が等しいとは限りません。

下図のように,\(1\)点を弧上にとるか他の円周上にとるかで円周角は変わります。 円周角の定理を使うときに,円周角のとりかたを間違えないように気を付けましょう。

円周角の定理の逆も成り立ちます。 ざっくりいえば,\(4\)点からできる円周角(にあたる角)が等しければ,これらの点が同一円周上にあるという内容です。

円周角の定理の逆

\(2\)\(\mathrm{X}\)\(\mathrm{Y}\)が直線\(\mathrm{AB}\)に対して同じ側にあり,次が成り立つとき,\(4\)\(\mathrm{A}\)\(\mathrm{B}\)\(\mathrm{X}\)\(\mathrm{Y}\)は同一円周上にある。

\( \begin{align} \angle \mathrm{AXB} = \angle \mathrm{AYB} \end{align} \)

円周角の定理からも分かりますが,次の定理も成り立ちます。 この定理もまた重要です。

タレスの定理

直径に対する円周角は直角である。 逆も成り立ち,重要

最後に,円の内部・周上・外部にある点について成り立つことを確認します。

円の内部・周上・外部

円に弧\(\mathrm{AB}\)があり,直線\(\mathrm{AB}\)に対して同じ側に円内部の点\(\mathrm{I}\),円周上の点\(\mathrm{P}\),円外部の点\(\mathrm{E}\)があるとき,次が成り立つ。

  1. \(\angle\mathrm{AIB} > \angle\mathrm{APB}\)
  2. \(\angle\mathrm{AEB} < \angle\mathrm{APB}\)

円周角の定理を思い出すと,円周角よりも中心角の方が大きかったですね。 このことからも,円の内部の方が大きい角度,円の外部の方が小さい角度になりそうと予想できます。


中学数学の復習を証明なしの詰め込み気味で進めました。 忘れていたことがあれば,ここでしっかり復習しておきましょう! なるべく証明の確認もしておくと,今後の練習にもなります。

確認問題

次の図で直線\(\mathrm{PQ}\)\(\mathrm{ZW}\)は平行です。 \(\angle\mathrm{BCZ}\)を求めてください。

答え

平行線とそれに交わる線分がありますから,同位角や錯角が等しくなることを利用したいです。 しかし\(2\)本の平行線を横切る線は折れ線ですから,同位角や錯角が見当たりません。

そこで点\(\mathrm{B}\)を通り,直線\(\mathrm{PQ}\)\(\mathrm{ZW}\)と平行な直線\(\mathrm{XY}\)を引けば,折れ線をただの線分\(2\)本に分解できます。

これで同位角や錯角を考えられます。 \(\angle\mathrm{PAB}\)\(\angle\mathrm{YBA}\)は錯角同士なので,次が成り立ちます。

\( \begin{align} \angle\mathrm{YBA} = \angle\mathrm{PAB} = 52^{\circ} \end{align} \)

したがって,\(\angle\mathrm{YBC}\)も分かります。

\( \begin{align} \angle\mathrm{YBC} &= \angle\mathrm{ABC} - \angle\mathrm{YBA} \\[5pt] &= 103^{\circ} - 52^{\circ} \\[5pt] &= 51^{\circ} \end{align} \)

\(\angle\mathrm{YBC}\)\(\angle\mathrm{BCZ}\)も錯角同士で等しいので,\(\angle\mathrm{BCZ}\)は次の通りになることが分かります。

\( \begin{align} \angle\mathrm{BCZ} = \angle\mathrm{YBC} = \textcolor{red}{51^{\circ}} \end{align} \)

\(n\)角形の内角の和が\(180^{\circ} \times (n - 2)\)であることを利用して,\(n\)角形の外角の和が\(360^{\circ}\)であることを証明してください。 (凸多角形だけの場合だけでOKです。)

答え

\(1\)つの頂点に注目すると,そこでの内角と外角の和は\(180^{\circ}\)です。 \(n\)角形には\(n\)個の頂点がありますから,全ての内角の和を\(S\),全ての外角の和を\(X\)とすると,次が成り立ちます。

\( \begin{align} S + X = 180^{\circ} \times n \end{align} \)

この式は,頂点ごとに内角と外角を組み合わせて合計したと考えれば,理解できます。 内角の和の値は分かっていますから,外角の和は次のように求められます。

\( \begin{align} X &= 180^{\circ} \times n - S \\[5pt] &= 180^{\circ} \times n - 180^{\circ} \times (n - 2) \\[5pt] &= 180^{\circ} \times \{n - (n - 2)\} \\[5pt] &= 180^{\circ} \times 2 \\[5pt] &= 360^{\circ} \end{align} \)

次の図において,四角形\(\mathrm{ABCD}\)は平行四辺形です。 点\(\mathrm{E}\)は,\(\angle\mathrm{ABC}\)の二等分線と\(\angle\mathrm{BCD}\)の二等分線の交点です。 \(\angle\mathrm{BEC}\)を求めてください。

答え

具体的な角度の情報がありませんね。 とりあえず分かっている情報を使うために,二等分している角を次のようにおきましょう。

\( \begin{align} x &= \angle\mathrm{ABE} = \angle\mathrm{CBE} \\[5pt] y &= \angle\mathrm{BCE} = \angle\mathrm{DCE} \end{align} \)

他に分かっている情報は,四角形\(\mathrm{ABCD}\)が平行四辺形であることです。 平行四辺形の対角は等しいですから,次が成り立ちます。

\( \begin{align} \angle\mathrm{BAD} = \angle\mathrm{BCD} = 2y \\[5pt] \angle\mathrm{ADC} = \angle\mathrm{ABC} = 2x \end{align} \)

四角形の内角の和は\(360^{\circ}\)ですから,次が成り立ちます。

\( \begin{align} 2x + 2x + 2y + 2y &= 360^{\circ} \\[5pt] 4x + 4y &= 360^{\circ} \\[5pt] x + y &= 90^{\circ} \end{align} \)

したがって,\(\triangle\mathrm{BEC}\)に注目すると,三角形の内角の和は\(180^{\circ}\)ですから,\(\angle\mathrm{BEC}\)が求められます。

\( \begin{align} \angle\mathrm{BEC} &= 180^{\circ} - x - y \\[5pt] &= 180^{\circ} - (x + y) \\[5pt] &= 180^{\circ} - 90^{\circ} \\[5pt] &= \textcolor{red}{90^{\circ}} \end{align} \)

次の図で,線分\(\mathrm{AC}\)は円\(\mathrm{O}\)の直径であり,\(\mathrm{BC} = \mathrm{BD}\)です。 \(\angle\mathrm{ADB}\)を求めてください。

答え

とりあえず,円周角の定理で等しいことが分かる角を図示しておきます。 次図で同じ色の角は等しいです。

\(\angle\mathrm{ACB}\)\(\angle\mathrm{ADB}\)は弧\(\mathrm{AB}\)に対する円周角,\(\angle\mathrm{CBD}\)\(\angle\mathrm{CAD}\)は弧\(\mathrm{CD}\)に対する円周角なので等しいです。

また,線分\(\mathrm{AC}\)が直径であることから,タレスの定理により\(\angle\mathrm{ADC}\)が直角であることが分かります。 したがって,\(\triangle\mathrm{ADC}\)に注目すると,\(\angle\mathrm{CAD}\)が求められます。

\( \begin{align} \angle\mathrm{CAD} &= 180^{\circ} - \angle\mathrm{ACD} - \angle\mathrm{ADC} \\[5pt] &= 180^{\circ} - 26^{\circ} - 90^{\circ} \\[5pt] &= 64^{\circ} \end{align} \)

先ほども確認した通り,円周角の定理により\(\angle\mathrm{CBD} = 64^{\circ}\)も成り立ちます。 これで二等辺三角形\(\mathrm{BCD}\)の頂角が分かりましたから,底角も分かります。 二等辺三角形の底角は等しいですから,次が成り立ちます。

\( \begin{align} 2\angle\mathrm{BCD} + \angle\mathrm{CBD} &= 180^{\circ} \\[5pt] 2\angle\mathrm{BCD} + 64^{\circ} &= 180^{\circ} \\[5pt] 2\angle\mathrm{BCD} &= 116^{\circ} \\[5pt] \angle\mathrm{BCD} &= 58^{\circ} \\[5pt] \angle\mathrm{ACB} + \angle\mathrm{ACD} &= 58^{\circ} \\[5pt] \angle\mathrm{ACB} + 26^{\circ} &= 58^{\circ} \\[5pt] \angle\mathrm{ACB} &= 32^{\circ} \end{align} \)

これで円周角の定理より,\(\angle\mathrm{ADB} = 32^{\circ}\)であることが分かりました。 

次の図で線分\(\mathrm{AB}\)と線分\(\mathrm{OC}\)は平行です。 \(\angle\mathrm{OCD}\)を求めてください。

答え

\(\angle\mathrm{OCD} = x\)とします。

平行線とそれを横切る線分がありますから,同位角・錯角の確認をしておきます。 下図の赤い角同士・青い角同士は錯角同士であり,それぞれ等しいです。

ここで\(\angle\mathrm{COB}\)が中心角であることに注目します。 それに対する弧は弧\(\mathrm{BC}\)です。

\(\mathrm{BC}\)に対する円周角を探すと,\(\angle\mathrm{BAC}\)があります。 したがって,赤い角は\(x\)ですから,円周角の定理により青い角が\(2x\)であることが分かります。 同じ弧に対する円周角と中心角の関係ですね。

\(\triangle\mathrm{COD}\)に注目すると,\(\angle\mathrm{ODA}\)はこの三角形の外角ですから,その角度はこの外角に隣り合わない内角の和に等しく,次が成り立ちます。

\( \begin{align} \angle\mathrm{ODA} &= \angle\mathrm{COD} + \angle\mathrm{OCD} \\[5pt] 69^{\circ} &= 2x + x \\[5pt] 3x &= 69^{\circ} \\[5pt] x &= 23^{\circ} \end{align} \)

これで\(\angle\mathrm{OCD} = 23^{\circ}\)であることが分かりました。